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石山 新太郎; 松林 政仁; 秋場 真人
日本原子力学会和文論文誌, 1(4), p.439 - 448, 2002/12
アーマータイル(25mm25mm10mmt)と冷却基盤(120mmL25mm25mm)間のろう接部に剥離欠陥のある核融合実験炉用ダイバータターゲットプレートモデルを用いて中性子ラジオグラフィー法(NRG),X線ラジオグラフィー法(XRG),赤外線サーモグラフィー法ならびに超音波法を適用した非破壊検査を実施し、下記結論を得た。(1)熱伝導解析を行った結果、ターゲットプレートの伝熱除熱機能に極めて重大な影響を与える欠陥としてアーマータイルと冷却基盤間に介在する約3mm程度の剥離欠陥があげられる。(2)したがって、ターゲットプレートの非破壊検査では少なくともアーマータイルと冷却基盤間に介在する約3mm程度の剥離欠陥に対して十分な検出感度を有する非破壊検査技術が必要である。(3)この欠陥に対して、超音波法ではアーマータイルによる超音波の散乱減衰により剥離欠陥の検出ができなかった。また、赤外線サーモグラフィーでは、剥離欠陥の直接的な情報は得られなかったが、伝熱流動解析の結果、欠陥に起因する温度差から3mm程度の欠陥の検出ができる可能性が示された。(4)一方、NRG及びXRG法では、本研究で検討した非破壊検査法の中では0.5mm以下の欠陥に対して最も高い検出感度を有するものであることがわかった。さらに、NRG法により得られた欠陥画像により最も信頼性の高い欠陥情報が得られることが明らかとなった。
石山 新太郎; 秋場 真人; 衛藤 基邦
日本原子力学会誌, 42(12), p.1334 - 1342, 2000/12
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)核融合実験炉のダイバータターゲットプレート部のアーマータイル/冷却基盤のろう接材の機械的特性に与える照射の影響を調べるため、高熱伝導炭素複合材料MFC-1とアルミナ分散銅をろう材(チタン入銀ろう箔(63.4Ag-1.6Ti-Cu,厚さ50m))でろう接した試験片の照射試験(照射温度: 746~788K,照射量: 2.810n/cm(0.18MeV))を実施し、照射材の高温での機械的特性を把握した。その結果、下記の結論が得られた。(1)照射によりろう接材の室温強度が低下し、引張り及び4点曲げ強度で未照射材のおよそ30~55%程度となった。(2)ろう接材の強度は室温~773Kまで特異な温度依存性を示し、600Kまでは温度上昇に伴い増加し、一方600K以上で強度の低下傾向が認められた。(3)特に、照射材において600K以上の温度で顕著な強度減少傾向が認められた。(4)未照射・照射材のろう接の強度と破断変位とには良好な相関関係が存在する。
石山 新太郎; 秋場 真人; 衛藤 基邦
Journal of Nuclear Science and Technology, 37(1), p.90 - 101, 2000/01
核融合実験炉のダイバータターゲットプレート部のアーマータイル/冷却基盤のろう接材の機械的特性に与える照射の影響を調べるため、低Z材料のベリリウムとアルミナ分散銅のHIP直接接合試験片の照射試験(照射温度:746~788K、照射量:2.810n/cm(0.18MeV))を実施し、照射材の室温における機械的特性を把握した。その結果、次の結論が得られた。(1)未照射・照射接合試験片は、銅合金と同様な変形挙動を示す一方、接合強度はベリリウム材の破断歪み限界に支配されている。(2)接合材の破断は、未照射及び照射接合材において接合界面で生じ、照射により接合材の強度は、未照射接合材に比べて約10~20%低下した。(3)また、照射接合材の破断歪みも未照射接合材に比べて0~30%程度減少した。(4)未照射・照射接合試験片の破壊はすべて接合界面で生じた。